逆子でお悩みの妊婦さんへ

昨年12月末に2例の逆子の施術にいらした妊婦さんの経過が印象的だったので、記事にします。

Mさん30代は26週の時に逆子と診断されました。初めての妊娠でしたが、お友だちが当院の患者さま(妊娠希望の施術でいまは2児のママです)で、「逆子には鍼灸がいいよ」とお話を聞いていました。そして29週になっても逆子のままだったので、ご来院されました。

ご来院当初のご様子は、赤ちゃんがとても小さく、お腹が小さい。食欲がない。疲れやすい。甘いものを好み、ご飯はあまり食べていない。肌荒れがある。妊婦さん自身も痩せている。お灸をしてもなかなか熱を感じず、血行がかなり悪い状態。足の筋力が落ちている状態で、体操も少しずつできることを増やしていくところからのスタートでした。

まずは身体作りからのスタートでした。逆子は廻れる期間が限られています。正直間に合うのかどうかドキドキでしたが、妊娠する力があるのですから、大丈夫という思いで施術を重ねました。自宅でのお灸の方法をお伝えして、体操も少しずつできるようになっていきました。食事改善も頑張られたようです。5回目の施術のころには、お灸の熱も早く感じられるようになり、足もよく動かせるようになっていました。

そして32週で無事赤ちゃんは廻ってくれました。赤ちゃんは急成長し、体重もぐっと増えて、妊婦さんの肌つやがとてもきれいになっていました。「すごくきれいになった」というのが印象的でした。

もう一人、同じ頃に逆子の施術を受けに来られた20代の妊婦さんがいました。彼女はなんと帝王切開予定日も決まった36週を過ぎた時に、ご来院。「もうあきらめてはいるんですけど」と言いながらも、もしかしたらの思いでご来院してくれました。

彼女も26週くらいからずっと逆子でしたが、周囲からは「その内自然と回るから大丈夫」と言われ、「赤ちゃんが大きくなれば自然と回る」というのを信じていました。でも廻らない。手術予定日も決まってしまった。そこで初めて「鍼灸」という情報に出会います。

私は過去に36週で廻ってくれた逆子の施術は2例ほどありますが、それは特殊なケースです。37週になったら、赤ちゃんは十分育ち、いつでも出産OKな状態になっています。そのくらいの大きさの赤ちゃんがぐるんと廻ることができるのは、よほどママの骨盤、羊水に余裕がないとなかなか難しいことです。

私はそのことを彼女に伝え、なかなか難しいケースであることを理解してもらえるようお話しました。彼女は承知の上で施術を希望され、施術は手術予定日3日前まで3回ほど続けました。

彼女もなかなかお灸の熱を感じることはできなかったのですが、施術を重ねるごとに左右差がなくなり、早く熱を感じられるようになりました。固かったお腹も柔らかくなり、足の血行も良くなり、そのことを喜んでくれました。

良い変化を感じながらも、私は「もう少し早い段階で来てくれていたら」の思いをずっと抱えていました。

赤ちゃんが廻らなくても、体力がつき、胃腸の調子が整って便通が良くなったりと良いことはいっぱいありますが、やはり一番の希望をかなえるには「適切な時期」があります。

その後の彼女がどのような出産を迎えたのかは、残念ながらわかりません。

もしもあなたが「逆子」と診断されて、「鍼灸どうしようかな?」と迷っているようでしたら、ご相談ください。「逆子」の施術には100%廻るという保証はありませんが、29週~33週の時期に施術をスタートすれば廻ってくれる可能性は高くなります。

赤ちゃんの事情はどうすることもできませんが、ママの身体を整えることはできます。赤ちゃんが廻りやすい環境を作ってあげるためにできることは、たくさんあります。

良質な情報に出会えることを心より祈っております。