甘いものがやめられない(糖質依存症)
甘いものを食べると幸せな気持ちになる、これは本能の仕組みです。
私たちの身体は糖質が素晴らしいエネルギー源であることを知っています。
最初に口にする母乳も甘いですね。
主食であるお米もやはり甘いです。
ところがこの本能を混乱させる食べ物が作り出されてから、現代では「甘い=身体に悪い」という風潮が生まれ、糖質制限が流行しています。今はたんぱく質産業(プロテインなど)が急成長していますね。
本能を混乱させる食べ物とは、精製された砂糖です。
砂糖には依存性があり、正常な食欲が働かなくなります。
その仕組みを説明しますね。
ご飯などの炭水化物や、砂糖が含まれたお菓子やパンを食べると、体内の消化酵素によって分解され、ブドウ糖に変化します。
ご飯の糖質は分解するのに時間がかかるため、緩やかに血液に溶け込んで、ゆっくりと血糖値を上げていきます。これが腹持ちの良さにつながります。
ところが砂糖は分子が小さいために、血液にブドウ糖が溶け込むのが早く、血糖値が急上昇します。脳内ではドーパミンやセロトニン、ノルアドレナリンなど幸せな気持ちを生み出す物質が放出され、シュガーハイと呼ばれる状態になります。
一方血糖値が急上昇すると危険なので、膵臓からたくさんのインシュリンが分泌され、血糖値は急低下します。
血糖値が急低下すると今度はエネルギーが足りなくなり、「空腹感」を覚えます。たくさんの糖質が身体に取り込まれているのに、脳は勘違いをして、「もっと糖質を補給して、血糖値を上げて!」と指令を出します。
これが依存の始まり。
砂糖を摂取すると、なんだか良い気分になってストレスが軽減するような気持になり、「快感」を得るためには「甘いもの」を食べないといけないという状態に陥ります。
しかも食べれば食べるほど満足とは程遠くなり、「もっと、もっと!」という欲求が生まれます。
こうなると食欲のコントロールは、難しくなっていきます。
この状態が進むと以下のような症状が出てきます。
・頭痛がする
・イライラする
・落ち込みやすい
・手足が冷える
・空腹を感じると震える
・朝起きるのが辛い
これは低血糖症状と、ビタミンB1、カルシウムの不足により起こります。
砂糖の分解にはたくさんのビタミンB1、カルシウムが必要なため、甘いものを食べ過ぎていると、ビタミンB1、カルシウムが消耗されて身体の機能に支障が出てきます。
甘いものは大切な栄養源。
ですがそれが砂糖に置き換わってしまうと、悲劇が起こります。
本能を狂わす糖質依存症。
この問題は多くの女性に起こっています。
これを解決するためには、まずは3食バランスよく食べることから始まります。
糖質依存症に陥っている女性は「ご飯を食べないように」気をつけています。ご飯の代わりに甘いものを後で食べたいから。また、ご飯を食べると太ると信じているから。
多くの女性が甘いお菓子を食べながら「痩せたい」と心から願っています。食欲のコントロールがきかなくなっているから、なおさらです。
勇気をもってご飯を食べることから始めてみてください。
特にビタミンB1を多く含む未精製の穀物を主食にしていくと良いのです。
玄米、ひえ、あわ、きび、大麦、もち麦、たくさんありますね。
ご飯は種類や食べ方を選んで食べていけば、身体を元気にしていきます。
ご飯などの主食まで制限する糖質制限には、限界があると思います。
一生続けられる食の在り方を選んでいきたいですね。
あなたの健康と幸せを願っています。