腓骨神経麻痺への鍼灸効果

お正月が明けて1週間ほどたったころに、いつも定期的にご夫婦でメンテナンスの鍼灸を受けている奥様からお電話をいただきました。

「先生、主人が今日整形外科で腓骨神経麻痺と診断されて。足が麻痺しているから、うまく歩けなくて転んで、足をくじいて腫れている状態なのです」

腓骨神経麻痺とは

腓骨神経麻痺、どんな病態かご説明しますね。

ご主人(60代後半)はこのような姿勢でいたところ、麻痺が起こったそうです。

下腿には2本の骨があります。一つは脛骨⇒すねの部分ですね。もう一つは腓骨。すねの横にある細い骨です。

膝下の外側を触るとコリっとした丸い骨(腓骨頭)を触ることができますが、ここに腓骨神経というのが通っています。比較的体表近くを通っていて、特にこの丸い部分、この上に神経が乗っかっています。

神経は圧迫されれば、しびれが出ます。正座を長くしていれば、一過性ですが足がしびれて動けなくなりますね。しばらくして血行が改善されれば、また動けるようになりますが、圧迫が長かったり、ダイレクトに神経を傷つけてしまうと、麻痺が起こります。

今回の腓骨神経麻痺は、足を組んで長く腓骨神経が圧迫されることで神経が傷つけられて起きました。

腓骨神経が麻痺すると起きる症状

1.腓骨神経が麻痺すると、下肢の外側から足の甲、足の小指を除いた足の指にかけての感覚に異常が出ます。

ご主人も足の甲の部分に、痛みや感覚異常を訴えていました。

2.足首や足の指を上にあげる運動、足首を外側に向ける運動機能に関わってるので、腓骨神経麻痺を発症すると、足の甲が持ち上げられなくなります。歩くときにも足を引きずる形になり、足が引っかかって転倒することが多々起きます。

ご主人もうまく足が動かせずに、転んでしまい、足首外側を傷め、腫れが強い状態でした。

腓骨神経麻痺への鍼灸施術

整形外科では「良くなるのに3か月はかかります。麻痺が残るようだったら手術という方法もあります」という説明を受け、受傷の翌日には、鍼灸施術をスタートしました。

神経の障害は回復するのに時間がかかるのは確かです。坐骨神経痛も回復に時間がかかります。ですが鍼灸を併用すると、回復スピードはかなり上がります。

まずは神経の傷を早く回復するために、腓骨神経の走行に沿って鍼を入れていきます。それから捻挫の方も、腫れている部位に関連する経絡走行に沿って鍼を入れていきます。

この施術を最初は週2回間隔で2週間続けると、腫れは引き、足首も持ち上がるようになってきました。かばって歩いていたために、途中お尻や腰が痛くなる時もありましたが、順調に神経は回復していきました。

2週間経過すると、どこも痛みなく普通に歩けるようになり1週間に一度の施術になり、今は足の甲の痛みが少し残る程度と、足首を持ち上げる力をもう少しつけるためのリハビリが必要な時期に入りました。

回復まであと少し。大好きなお散歩を楽しめるのももうすぐです。

いつまでも元気に歩き続ける身体を維持するために、これからも鍼灸で応援しています。